兵庫県神戸キャンパスキャンパスブログ

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あけましておめでとうございます。
今年も頑張る神戸キャンパスのマンガイラストコースの様子をお届けしたいと思います。

新年1回目の授業は「コマ割」について学びました。
いよいよ「マンガの作り方」に触れていくのです。筆者とは異なるもう一人のコーチはこの日のために色々な資料を準備しました。

去年まで連載していた人気少年誌の複製原稿を見て原稿の使い方を学び、フランス語圏で出版されているマンガ「バンド・デシネ」を読んで、日本のマンガとの表現の違いを発見したりしました。その際、コーチは「どちらが良い、悪いではなく、あくまであらゆる表現の形があるということを知ってほしい。」というメッセージを投げかけていました。確かにコマ数が多く、みっちり描きこんであるバンド・デシネはどちらかというと大人向けに思えました。
ですが作画のクオリティーは非常に高く、見る者を圧倒する力を感じました。海外は日本とは違って1冊に1年以上時間をかけて制作する作品が多いといいます。映画のようにドラマッティックな演出に生徒も興味津々のようでした。

その後はコマ割において重要なポイントをおさえ、実際に課題のストーリーのネームを作っていきました。
ネームというのはマンガの全体像のイメージがわかるようにページごとにストーリーをコマに割り、キャラクターや吹き出しの位置を決めたものです。
マンガはコマに描いた絵を連続して見せることで、ストーリーを伝えます。
コマ割は表現したいシーンをどのようにカットしていくかが重要になります。
コマ割がわかり辛いと面白い内容も面白くなくなってしまうのです。自分なりにコマ割をする生徒今回の課題では任意のストーリーを自分なりにコマ割していきます。
どのシーンを読者に見せたいかによって同じ物語でもあらゆるパターンのコマ割が生まれます。
キャラクターの目線をどこに向けるのか、カメラワークをどうするのか、どのシーンを同じコマに収めるか...。正解がないので生徒にとってかなり難易度の高いもののようでした。
しかし、読者にとって読みやすいコマ割は存在します。皆さんも自分の好きなマンガを複数思い浮かべてみてください。どれもそれぞれに違いますよね。そしてそれらを読む時、読む順番に困ったことはないと思います。

日頃何気なく読んでいるマンガも読者が左から右にスムーズに読めるようにコマの配置や余白のスペースなどを工夫しています。
生徒も始めのうちはうまく視線誘導できず、「読者の気持ちになって描くこと」の大切さを学びました。

我々が面白いと思うマンガには「絵が上手い」「ストーリーが面白い」「キャラが魅力的」という風に色々な要素が組み合わさってできています。
そして一番重要ともいわれる「コマ割」。読者により面白さを伝えようとマンガ家が工夫に工夫を重ねて作り上げます。

実際のマンガ家が苦労を重ねている作業を体感した生徒。
一人ひとりが何パターンも描きながらその難しさに頭を抱えていました。
しかし、しばらくしていくとコマ割一つで相手にストーリーが伝わりやすくなる感覚を覚え、その面白さを掴もうとする生徒も現れてきました。

いよいよ「マンガの作り方」の「核」になる仕事を学んだ神戸キャンパスの生徒。ここでしか学ぶことができないことを必死に吸収しようとしています。

本年の成長がとても楽しみです。