熊本県熊本キャンパスキャンパスブログ

https://www.ktc-school.com/reserve/?kubun=2&event=001&campus=4949/reserve/?kubun=3&event=002&campus=49
講演会写真

子どもたちの言葉にならないイライラ... どう対応すればいいの? どのタイミングで声をかければいいのだろう??? 学校や家庭で子どもを見守っている周囲の大人は、子どもを人一倍大切に思っているだけに、あれこれ悩んでしまってませんか?

今の子どもたちを取り巻く環境は大人たちの子ども時代とは大きく違います。それはSNSがあまりにも身近にあり過ぎること! 子どもたちが日々居場所を懸命に求める中で、SNSを駆使したなりふり構わない行動が大人の気づかないところで蔓延し、結果的に「いじめ」「不登校」「非行」といった問題として表面化しています。収拾のつかない大きな問題になる前に、何かできることはないのでしょうか...

そんな思いを持った教職員・保護者の皆さん、自分にとって大切な子どもたちの「助けて」信号をしっかりキャッチして、対応できるようになりたいと、遠方からも足を運び、西村先生のお話に真剣に耳を傾けました。

臨床心理士の西村一生先生は、長年高等学校で、不登校、発達障害、心の病に苦しむ子どもたちやその保護者の方々と出会いました。現在はカウンセリングルーム「風の通り道」でストレス・トラウマの軽減を中心としたカウンセリングを行うとともにスクールカウンセラーとして、小・中・高等学校に出向き、カウンセリング、心理教育を行っています。困らせる子どもの姿は、困って助けを求めている(関係を求めている)姿に他ならない、そのことをこれからも多くの人と共有できたらと願っておられます。

今回の講演では「愛着」と「発達」の二つのポイントを整理しながら「思春期の子どもとの向き合い方」について教えていただき、一緒に考える機会となりました。和やかな雰囲気を持つ西村先生がお話を始めたら、参加者は皆なぜか大きな安心感に包まれた気持ちになりました。すべてを包み込んで、「毎日だれかのことを大切に思って本当に頑張っているんだね。」そんな先生の優しさが伝わってきました。

思春期は自我の混乱の真っただ中、子どもたちはたくさんの苦悩と向き合っています。多くは悩み以上、病気未満... 勉強ができない/学校に行けない/人間関係がうまくいかない/無性にイライラする/スマホゲームに依存/自分のことがイヤだなど、多くは悩み以上病気未満。子どもたちはそういった不安を乗り越えるために、親に反抗したり、がむしゃらに何かに打ち込んだり、仲間と時間を過ごしたりします。うまくいかないとき、周囲を巻き込んだ問題を引き起こしてしまうこともあるのです。

先生は思春期の心の中の状態から原因となる特性について丁寧に解説をし、この嵐を乗り越えていくためには、しっかり愛着が持てたどうかが鍵、安心感の中で子どもたちは根拠のない自信を持つことができる、自分と他人との境界の感覚を健全に身に着けることができれば、対人関係もほどよい距離が取れていくと教えてくれました。

ところが、多かれ少なかれみんな発達や愛着の形成過程でうまくいかなかった経験を持っており、大なり小なり問題を抱えています。重くなった事例もいくつか紹介してくださいました。自分の感情をまっすぐに表現しても見捨てず受けとめてくれる「重要な他者」の存在が不安を取り除き回復した事例には、涙なくして聞くことはできませんでした。参加者からは大変ためになったと感謝の声と、大きな拍手が起こりました。

KTC熊本キャンパスで日々生徒に向き合っている私たちコーチは、襟を正し、「日々私たちは尊い命に対峙していること」「生徒に夢や希望を与え、勇気づけ、生徒が本来持っている素晴らしい生きる力を湧き出させる使命を持っていること」を改めて実感しました。私たちは、生徒たちが皆無限の可能性を持っていることを日々見せていただいています。

KTCでは、生徒たちが「なりたい大人になるために」私たちコーチはこれからも精一杯のサポートをさせていただきたいと思っています。入学相談を随時受け付けております。ご連絡をお待ちしております。